3つの脳とストレスの関係
あなたは今、ストレスの無い快適な生活ができていますか?
私は毎日の仕事のストレスで鬱屈とした日々を過ごしていますw
最近、環境の変化があり、従業員を完全に無視したトップダウンの方針にイライラが止まりません😂
上司に改善を要求しているのですが、なかなかうまくいかず四苦八苦しています。
そこで今回は、そもそも「ストレス」とは何か? という切り口からストレスに対する正しい知識や対処法を掲載したいと思います。
今までもストレスに関する記事を投稿してきましたが、内容が重複しないようにしているので、このブログをご覧いただいている方にも飽きずに読んでいただけると思います。
今回参考にさせていただきました本はこちらになります。
「脳からストレスを消す技術」
著者:有田秀穂
出版社:サンマーク文庫
「ストレス」とは?
そもそもストレスとは何かというと、痛みや暑さ、緊張といった外部からの刺激に対する脳の反応です。
前頭前野が発達したのと引き換えに、人間は他の生き物には感じないストレスを抱えるようになりました。
それらを放っておけば人間はまともに生活できなくなりますし、状況が悪化すれば命の危機に瀕するでしょう。
そうなる前に、お腹が痛くなったら病院に行く、暑くなったらエアコンを付けるといった行動でストレスを取り除きます。
生きているあいだはストレスを完全にゼロにすることは難しいですが、精神的なストレスはある程度コントロールできます。
セロトニン神経を鍛えてストレスを受け流したり、ストレスを完全にゼロにはできないと受け入れることで気持ちが楽になります👍
詳しくは過去の記事が参考になると思います。
【前頭前野を活性化させてストレスに強くなる】
https://happy-crownshyness.blog/serotonin_rhythm/
【ストレスに勝とうとしてはいけない】
https://happy-crownshyness.blog/stress/
人間の3大ストレス
お釈迦さまの教えによると苦(ストレス)は3つあるといいます。
- 痛みのような肉体的な苦
- 快が得られない苦
- 他者に認められない苦
これらは人生で必ず付いてまわるストレスで、逃れることはできません。
病気やケガで苦痛を強いられるときもあります。
人生は楽しいことばかりではなく、つらいこともあります。
生きている以上、人との交流を完全に遮断することは難しく、人間関係での悩みは尽きません。
前頭前野がなくなったら?
前頭前野とストレスとの関係は以前の記事で触れました。
もし、前頭前野がなくなったらどうなるのでしょう。
前頭前野を事故で損傷した人の例を見てみましょう。
その人は懸命な治療のおかげでどうにか回復して、一見何も変わっていないように見えます。
しかし、社会的なコミュニケーションが困難になっていました。
言葉や内容は理解できるのに、相手の考えをくみ取ることができなくなっていたのです。
また、意欲を持って仕事に取り組むことも難しくなっており、自分をコントロールしながら他者と交流することが難しくなっていました。
これはニートや引きこもりと似た状態です。
ネットでは他者とコミュニケーションが取れますが、直接会って人と話すことを嫌厭します。
ただし、前頭前野が損傷を受けていないのであれば、その機能を鍛えることで回復させることは可能です🏋️
人間らしさの要となる3つの脳
前頭前野の主な働きは共感、仕事、学習の3つです。
前頭前野はそれぞれを担う3つの領域に分かれており、神経同士の情報は神経伝達物質というもので伝達し合っています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
報酬を得ることを条件に努力しようという意欲を発揮する部分です。
テストで良い点数をとったら快感を覚え、次はもっと頑張って良い点をとろうという気持ちになりますよね。
これは神経伝達物質のドーパミンが脳を興奮させ、意欲と快感をもたらすからです。
逆に、報酬が得られなかった場合はストレスとなります。
前述の2つ目「快が得られない苦」ですね。
人間は強く快を求めるために、快が得られなくなると大きなストレスを感じます。
また、過度な興奮は依存症につながります。
情報を分析し、過去の経験を用いて最善の行動を決める部分です。
ここではドーパミンとは別の、ノルアドレナリンという興奮物質が生命の危機に対する興奮を管理します。
適度な興奮はワーキングメモリーの働きをスムーズにし、仕事を効率よくこなす手助けをしてくれます。
ワーキングメモリーとは、入ってきた情報をどのように対処して整理し、いらなくなった情報は削除することです。
本を読んで覚えた内容を相手に伝える、不要な情報は削除して新しい情報を取り入れるといった役割ですね。
ノルアドレナリンは過度に興奮すると、うつ病や対人恐怖症などの精神疾患を引き起こすと言われています。
また、身体的ストレスはノルアドレナリン神経と深くかかわっています。
高いレベルで脳が常に機能するよう維持してくれる部分です。
痛みの軽減、平常心を保つ、集中力の維持といった機能はセロトニンという神経伝達物質によってもたらされます。
セロトニン神経自体は前頭前野だけでなく、脳全体に張り巡らされており、それ自体が機能するわけではないという特徴を持っています。
セロトニン神経が正常に機能していれば、ドーパミン神経、ノルアドレナリン神経のバランスを整えてくれます。
セロトニンは過剰に分泌されると幻覚症状が出ることがありますが、良識の範囲内でセロトニン神経を鍛える分には、セロトニンが出すぎることはまずありません。
他者に認められない苦と深くかかわっていると言われています。
以上のことから、ストレスを軽減するためにはドーパミンやセロトニンを鍛えることが効果的と言えます。
特にセロトニン神経の役割はとても重要な役割を担っていますね。
相手が嫌がることを率先してやりなさい
僕は小学生の頃「相手が嫌がることを率先してやりなさい」と教えられました。
相手に嫌がらせをするという意味ではありません😅
相手が苦手とすることを率先して引き受けようという意味です。
ゴミ捨てやゴ○ブリの退治(笑)、掃除などを率先して引き受ければ、相手から感謝されるでしょう。
そしてそのお返しとして、相手もあなたのために何かしようと思うはずです。
相手のために何かをすると、自分と相手両方のセロトニン濃度が上がるそうです。
誰かのために何かをする。そうすればおのずと自分も幸せになれるのです。
現代はテクノロジーが進歩して、人との直接のコミュニケーションが減少しつつあります。
さらにコロナ禍の影響で、物理的な人との接触を控えたり、マスクの常用で相手の表情がわかりにくかったりと、より良い人間関係を阻む時代になっていると思っています。
人の役に立つ。
これは今もこれからも不変の、より良い人間関係を構築するため、自分を幸せにするための原則ではないでしょうか。
誰かから始めるのではなく、自分から始めるのです。
苦しいときだからからこそ、人と人との助け合いが不可欠だと私は考えます。
最後に
今回参考にさせていただきました「脳からストレスを消す技術」には他にも
- ゲーム脳はなぜ悪者になったのか
- 不眠症はセロトニンで解消できる
- 脳から見た3つのいやし
といった、ストレスに対処する役立つ方法が多数掲載されています。
セロトニンの役割もより詳しく書いてありますし、セロトニン神経を鍛える方法も載っています。
なんとなく調子が悪い、日々のストレスを軽減したいという方にとてもおすすめです。
私も様々なセロトニントレーニングを実践して、以前よりも睡眠の質が格段に向上しました。
状況に応じてストレスを受け流したり、解消したりしてなるべくストレスを溜めないようにすることもできるようになりました👍
いろんな方法があるのでまずは実践してみて、自分に合った方法を探してみてはいかがでしょうか。
私はいまだかつてないストレスにさらされていますが、今まで勉強したことをフル活用して、この苦難を乗り越えたいと思います😆