変わりたくないという決意
理想の自分を思い描いても、なかなか実現できないという人は多いと思います。
外部から何か与えられるのを待っていたり、チャレンジしても失敗するだけと諦めてしまっていたり、変わってしまった先に何が待ち受けているのか怖れていたり。
変わりたいのに変われない理由は様々ですが、そこにはたった一つの明白な理由があります。
結論から言ってしまうと、変われないのは変わりたくないという決意をしているからなんです。
「そんなバカな!」と思う人も多いでしょう。私もそのうちの一人でした。
新しいことを始めるために必要なのは「勇気」です。
では、勇気とは?
今回のテーマは「勇気の心理学」
アドラーが提唱した理論から人生を豊かにするヒントを探してみたいと思います。
今回参考にさせていただきました本はこちらになります。
「嫌われる勇気」
著者:岸見 一郎・古賀 史健
出版社:ダイヤモンド社
目次
暖かいと感じるか、寒いと感じるか
3月に入り春の陽気を感じる日が増えましたね。
街では厚着の人、春らしい薄衣の人、中には短パン半袖の人もいて同じ気温でも暖かく感じるか、寒く感じるかは人によって違います。
何が言いたいのかというと、我々は客観の世界ではなく、主観の世界で生きているということです。
主観は動かしがたい事実で簡単に変えることはできません。
以前の記事でも触れましたが、あなたが今見ている世界はあなた自身が見たいと望んだ世界です。
つまり世界を、人生を複雑にしているのは、もしかしたらあなたがそう望んでいるからなのかもしれません。
しかし、あなたの見方次第で世界は変わります。
世界はあなたが思っているよりもシンプルかもしれません。
もし自分自身が世界を複雑にしてしまっているとしたら、それは損だと思いませんか?
世界の見方は主観であるため、どう見るかは自分で選ぶことができます👍
人生を楽しく幸せに生きるために、今までの見方を変えるかどうかを定期的に検討する必要はあると私は考えます。
以前の投稿↓
「あなたが今見ている世界は、あなたの心が投影した世界です」
https://happy-crownshyness.blog/new_world/
過去を言い訳にすると不幸になる
例えば、学校でいじめられて引きこもりになった人がいるとします。
いじめが原因だというのは正当な理由のように聞こえます。
ただ、原因がわかったところで学校に行くか、引きこもるかは自分の意思によるものです。
すなわち引きこもりは、いじめられたことを言い訳に引きこもるという手段をとったに過ぎません。
では、そうする理由はなんでしょうか。
引きこもっていれば周りが心配してくれて、優しく接してくれるからです。
学校に行きたくない、部屋から出たくないという目的が先にあり、いじめによる不安や怖れは後から自分で作り出してしまっているのです。
過去の出来事を言い訳にしている限り、その経験によって決定済みの未来しかない人生を生きることになります。
それで幸せな人生を送ることができるのでしょうか?
あなたは過去の経験に苦しめられているのではありません。
自分で苦しむことを選んでいるのです。
では、その苦しみから解放されるにはどうすればいいのでしょうか。
大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである
出典:「嫌われる勇気」
いじめられた経験を活かして、カウンセラーを目指す、困っている人を助ける職業に就くと、前向きに考えてみることもできます。
過去に苦しんだまま何もしないでいるか、過去の経験を活かして前向きに生きるかはあなた次第です。
どちらが幸せに生きられるか検討してみる価値はあるはずです。
あなたが求めるものは、あなたが今いる世界の外にある
やりたいことがあるにもかかわらずそれができないでいる。
そんな自分を変えたいと思っていても行動できないでいる。
成功している人はもともと努力する才能があり、私のようなネガティブな性格では何をやってもダメだ、という考えの人は多いかもしれませんね。
確かに、性格を変えるのは難しいかもしれません。
しかし、習慣を変えることはできるのではないでしょうか。
あなたの性格は、詰まるところあなたの行動の結果です。
善行を積めば親切な人、物事に取り組むのが早ければ行動力のある人、というように。
そして、習慣を変えることはある程度あなたの勇気が必要になります。
今の習慣を変えられずにいるのは、今のままが楽だからです。
変わるのが面倒くさいから、変わった結果何が起こるかわからないから今のままがいいといった目的が先にあるのです。
あなたが不幸なのは、過去や環境のせいではありません。ましてや能力が足りないのでもない。あなたには、ただ"勇気"が足りない。いうなれば「幸せになる勇気」が足りていないのです。
出典:「嫌われる勇気」
明日からでも来週からでもなく、人は今からでも変われます。
たとえ過去のトラウマがあったとしても、これからをどう生きるかに影響を及ぼすことはありません。
なぜなら、過去はあなたに触れることができないからです。
あなたはすでに誰もがうらやむものを持っている
あなたが他から何か与えられるのを待っているとしたら、それは不幸以外の何物でもありません。
それはあなたの人生が、あなたを取り巻く環境や人間によって決定されるという考えだからです。
もし望むものを与えられたとして、幸せになれる保証なんてどこにありません。
あなたは何かが与えられるから幸せになるのではありません。
今持っているものをどう使えば幸せになれるか、自分の人生をどう生きれば幸せになれるかを考え、選ぶことができます。
我々人間には、幸せになる力と、それを決定する勇気をすでに持っています。
ゴルディオスの結び目
マケドニアの国王アレクサンドロス大王をご存知ですか?
彼に関するこんな逸話があります。
アレクサンドロス大王がペルシア領に遠征した際、神殿に戦車が祀ってあったのですが、それはかつての国王ゴルディオスによって柱に結ばれていました。
ゴルディオスは「この結び目を解くことができた者が、アジアの王になる」と予言を残しました。
多くの人が結び目をほどこうと挑戦しましたが、誰にも解くことはできませんでした。
そしてアレクサンドロス大王もその結び目に挑戦しましたが、解くことはできませんでした。
すると彼は剣でその結び目を一刀両断してしまったのです。
そのとき彼はこう言いました。
運命とは伝説によってもたらされるものではなく、自らの剣によって切り拓くものである
出典:「嫌われる勇気」
お金持ちになれば幸せになれる、いい会社に入社できたら幸せになれる。
そんな従来的な考えでは幸せになることはできないと思います。
世間でいうところの常識はその他大勢の他者の意見です。
その意見が完全に正しいとは限りません。
その意見に従って失敗したとしても誰も責任は取ってくれませんし、後悔しか残りません。
自らの意思で決定し、切り拓く人生にこそ価値があると思います😊
人生とは?
誰もが一度は「人生とは何だろう?」と思ったことがあるのではないでしょうか。
しかし、もし人生に「あなたの人生とは何ですか?」と問われたら、あなたはどう答えますか?
あなたの人生の決定権はあなたが持っています。
幸せになるのも、不幸になるのもあなたが選べるのです。
時には目を覆いたくなるような悲劇に遭うこともあるでしょう。
不条理なる悲劇を前にしながら、なにも行動を起こさないのは、起きてしまった悲劇を肯定しているのと同じでしょう。
出典:「嫌われる勇気」
なにも今すぐ前向きになる必要はありません。
過去の悲劇を手放すタイミングを無理せず待ってみてもいいと思います。
アドラーの提唱する理論を理解して実践できるようになるまでになるには、今まで生きてきた年数の半分が必要になると言われています。
そのくらい、彼の理論は今までの常識とは全く別次元のものだからでしょう。
私もアドラーの理論を完全に理解しているとは言い難いです😣
それでも少しずつ、前進していると信じて自分にしかできないことに挑戦し続けようと思っています。
最後に
今回参考にさせていただきました「嫌われる勇気」は誰もが一度は耳にしたことのある大ベストセラー本です。
その内容は衝撃的で、受け入れがたいという人も多いと思います。
それはきっと人間の心理の痛いところを突いた理論だからでしょう。
その理論を受け入れることで、きっと今よりも幸せになれると私は頭ではなく、心で感じています。
変わりたいけど変われない、私なんて幸せになれるはずがないと人生に悲観的になっている方に是非読んでもらいたい一冊です。
私は「嫌われる勇気」を拝読して、私が探し求めているものは、私が最も恐ろしいと感じるところにあることがわかりました。
慣れ親しんだ今の環境から抜け出すことで、私は理想の自分に近づくことができるのだなと頭では理解したつもりでいます。
勇気を出して新たな一歩を踏み出し続けるのは決して簡単なことではありません。
しかし、人は生まれた瞬間からその勇気を持っています。
そのことに気づくだけで、私の心は溢れる勇気で満たされる気がします。